菅公所詠
菅原道真の歌を書く。まどかな「心」に、一気に引きおろされた「神」。その間に小さな仮名を散らし書きする。慈雲飲光(1718 ~ 1804)は江戸時代の真言宗の高僧。大坂に生まれ、大坂田辺の法楽寺で得度、のち河内葛城山高貴寺の住職となった。87歳で示寂するまで、釈迦在世時と同じ衣食、言語であるのを理想とし、その実践にいそしんだ。宗派を超えて崇敬され、在世においては今釈迦と呼ばれ、歿後は尊者と敬愛された。その書はいずれも、慈雲の高潔な精神を感じせる。
「心 たにまことの 道に かなひ なは 祈ら すとても 神 やまもらむ」